加齢によって起こる「サルコペニア」を知っていますか?

高齢者Leave a Comment on 加齢によって起こる「サルコペニア」を知っていますか?

加齢によって起こる「サルコペニア」を知っていますか?

年齢を重ねることによって、「体力が落ちた」「職が細くなった」と感じることがあると思います。

高齢の方の場合、食事量が十分とれていない状態が続くことや体力の低下が進んでいくと、介護が必要な状態になってしまうため体力の維持栄養状態の改善をすることがとても大切になります。

そこで今回は、高齢の方の体力の低下や低栄養に関係の深い「サルコペニア」についてお話させていただければと思います。

サルコペニアとは

サルコペニアとは、「筋肉量が減少し、筋肉や身体機能が低下した状態」のことを言います。

寝たきりや転倒しやすくなる、骨折のリスクが増える状態となってしまいます。

サルコペニアという名前は、ギリシャ語の「筋肉」を表す「サルコ」と「喪失」を表す「ぺニア」を合わせた言葉のことを言います。

サルコペニアを起こしてしまう原因ははっきりとは分かっていませんが、発症と進行にはいくつかのメカニズムが存在すると言われています。

サルコペニアの診断基準

  • 筋肉量の低下
  • 筋力の低下
  • 身体能力の低下

この1から3の診断基準をもとにサルコペニアの診断が行われます。

サルコペニアの分類

サルコペニアは、加齢が原因で起こる「一時性サルコペニア」と加齢以外の病気などが原因で起こる「二次性サルコペニア」に分類されます。

<一時性サルコペニア>

加齢性サルコペニア:加齢以外に明らかに原因がないもの

<二次性サルコペニア>

活動に関連するサルコペニア:寝たきり、不活発な生活スタイル、失調や無重力状態が原因となるもの

疾患に関連するサルコペニア:重症臓器不全(心臓・肺・肝臓・腎臓・脳)、炎症性疾患、悪性腫瘍や内分泌疾患に付随するもの

栄養に関係するサルコペニア:吸収不良、消化管疾患、および食欲不振を起こす薬剤の使用に伴う、摂取エネルギーおよび/またはたんぱく質の摂取力不足に起因する食欲不振をきたす薬物の使用

サルコペニアを予防しよう

サルコペニアを予防するために必要なことは、ロコモティブシンドロームの予防法と同じく、筋肉量を減らさないための適度な「運動」と「栄養バランス」の取れた食生活を日常に取り入れることが体位説となります。

運動

筋肉量を増やし、筋力や身体能力を改善するためには、レジスタンス運動と軽めの有酸素運動が効果があると言われています。

レジスタンス運動とは抵抗を加えた運動のことで、筋力トレーニングとして知られています。

運動の例として

・膝をついて腕立て伏せを行う

・仰向けに横になって膝を曲げ、お腹に力を入れて頭を持ち上げおへそを覗き込むようにする

・椅子から立ったり座ったり何も持たずに行う

などの運動は筋力維持に効果があり、ご本人様の身体の状態に合わせて無理のない範囲で行うようにしましょう。

食事

筋肉を作るために必要なたんぱく質が豊富なお肉やお魚、大豆、卵などの食材を中心に、筋肉を動かすエネルギー源となる炭水化物(お米、パン、麺類など)、たんぱく質の働きを助けるビタミンB6(マグロの赤身、レバー、鰹、鶏のささみ、キウイ、バナナなど)などをバランスよく取り入れることが大切となってきます。

歩くときに注意しよう

サルコペニアかもと疑うことの一つに歩く時の歩幅と歩行スピードがあるそうです。

歩行速度は、筋肉の衰えなどから年齢を重ねるにつれ徐々に遅くなると言われています。

そのため、歩行スピードが遅くなった、歩幅が狭くなった、横断歩道が青信号のうちに渡り切れなくなったと感じたときにはサルコペニアを疑うことが出来ます。

これを予防するために、「普段の歩幅+10㎝」を意識して歩くようにしましょう。歩幅が大きくなると自然に歩くスピードも速くなり、筋肉にも刺激が与えられ、筋トレ効果が期待できます。

歩きながら「+10㎝」を意識しましょう。

最後に

運動や食事でサルコペニアを予防し、健康で元気な生活をいつまでも続けていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

はじめまして! 看護師9年目のhimawariです。 障害者福祉施設→産婦人科→小児科と経験し、現在は介護老人保健施設で働いています。 日々、利用者様やご家族様との関わりから教えて頂いたことなどを交えてお話しさせて頂ければと思います^_^ そして、介護に関してまだまだ未熟な私の成長にもお付き合い頂ければと思っています。 よろしくお願いいたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Back To Top