高齢者の方や小さなお子様、特に嚥下(飲み込む力)に問題がある方はお食事の時に気をつけなければならないのではないでしょうか?
喉に詰めてしまわないのが一番ですが、もし起こってしまった時に見られるサインや対処方法を今回はお話しさせて頂こうと思います。
目次
喉に詰めてしまうのは
小さいお子様でしたら、たばこやコインおもちゃなどを誤って食べ物と間違って飲み込んでしまう「誤飲」や高齢の方でしたら食べ物が誤って気管に入ってしまう「誤嚥」が原因になります。
お子様の口は、直径3㎝程度の物でしたら簡単に口に入れることが出来てしまい、飲み込んでしまうとのどに詰まらせてしまい「窒息」から危険な状態に陥ってしまいます。
高齢の方でしたら、お餅やパン、ご飯などの粘り気のあるものや加熱しても柔らかくならないイカやタコ、キノコなど、そしてパンに至っては、パサパサしているため「誤嚥」してしまうと窒息のリスクが高くなります。
詰まったときのサインを見逃さないようにしよう
サインの一つに「チョークサイン」というのどを掴むしぐさがみられるためこのサインがあれば「窒息」を疑います。
そして、詰まったときの症状は「完全閉塞」と「不完全閉塞」によって違います。
不完全閉塞:詰まったものが小さく、完全に閉塞してしまってはいませんが気管が狭くなっているため、呼吸が苦しくなる「呼吸困難」や激しい咳、呼吸をするときにゼーゼー、ヒューヒューと音が聞こえる「喘鳴」という症状が現れます。
この時の対応としては、咳を促し異物を出すように促すことで吐き出すことが出来るためまず最初に行います。
完全閉塞:異物が完全に起草をふさいでしまったことを言います。
「窒息」しているため、呼吸が出来ないために突然苦しみだし、口をパクパクさせ必死で呼吸をしようとするしぐさが見られます。
呼吸が出来ないため、唇や皮膚の色が紫色になる「チアノーゼ」も現れます。
完全に閉塞している状態では、咳をすることが出来ないため自力では異物を外に出すことが出来ず、この状態が続くと意識を失い危険な状態になってしまいます。
対処法は?
「チョークサイン」などの窒息の状態を見つけたら、119番をして救急車を呼び、救急車が到着する間に行える異物除去の方法を行います。
〇口腔内に詰まっている原因のものが見えていればまず指で掻き出してみる。
気管を閉塞させている原因となる異物を掻く出すことで空気の通り道が出来、うまく除去が出来れば呼吸を助けることが出来ます。
〇背部叩打法(はいぶこうだほう)
頭を体より低くし、後ろから、手のひらの基部(手のひらのつけ根の固い部分)で、左右の肩甲骨のあたりを力強く数回叩きます。
喉に詰まらせている方の様子を見ながら、これを続けておこないます。
この時、ご自身で咳を行うことが出来ればから是木でも咳をするよう声掛けも一緒に行います。
<乳児の場合>
乳児の場合は、自分の片腕に乳児をうつぶせにして乗せ、手の日田で入試の頭を支えながら頭を体より低くします。
そして、もう一方の手のひらの基部(手のひらのつけ根の固い部分)で異物が取れるまで叩きます。
この時、頭を支えている手の中指を口の中に入れ舌を抑えておくと、で出来た異物を外に出しやすくなります。
〇腹部突き上げ法(ハイムリック法)
喉に詰まらせた方の背中から、左右の脇(腋窩)からウエスト部分に手を回します。
おへその位置とみぞおちを確認したらその中間部分に握りこぶしを当てもう一方の手で先ほどに握りこぶしを握り、素早く手前上方に向かって圧迫するように突き上げます。
これを、喉に詰めている方の状態を見ながら異物が取れるまで行います。
ただし、1歳未満のお子様や妊娠中の方は流産の危険性があるため行わないでください。
そして、この腹部突き上げ法(ハイムリック法)は内臓を痛める恐れがあるため異物が取れても受診をしましょう。
また、かなり苦しいので練習といって実際に行うのもやめておきましょう。
日本医師会のページでは、絵を用いて紹介されていましたので参照までに載せておきます。
意識がないときには
先ほどご紹介した、「背部叩打法」や「腹部突き上げ法(ハイムリック法)」ともに意識がある時には第一選択になりますが意識がなくなった場合はすぐに中止し、心肺蘇生に移ってください。
異物の除去より命の方が大切です。
そして、心肺蘇生で行う胸部圧迫法も胸を圧迫するため異物の除去に効果があるため反応がなくなってしまったら胸部圧迫を行いすぐに病院へ向かうことが詰めてしまった方の命を助けるためにとても重要になります。
最後に
今回は、喉に詰まってしまったときの対応として
〇背部叩打法
〇腹部突き上げ法(ハイムリック法)
をご紹介しましたがどうせしたでしょうか?
119への連絡後、少しでも助かる命が増えるよう覚えていただけていればうれしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。