白内障は、年齢を重ねると多くの方がかかってしまう病気になりますが、10代や20代と若い年齢の方にも起こってしまうことがあります。
私も20代の時に白内障と診断され手術を受けています。
白内障と診断を受けた時は、このまま失明して見えなくなってしまうのではないや初めての手術という経験からとても怖かったのを覚えています。
看護師という職業から手術の手順やうまく眼内レンズを入れることが出来なかったときのリスクなどを知っていたため恐怖がより強かったように思います。
今回は、白内障がどんな病気で若いうちから白内障にならないために気を付けたいこと私の経験も踏まえてお話させていただければと思います。
目次
白内障ってどんな病気?
白内障とは、目の中にあるレンズの役割をする「水晶体」が白く濁ってしまうことを言います。
水晶体はタンパク質と水でできており、本来は透明ですが加齢や病気(アレルギーや糖尿病など)、目に受けた外傷により水晶体の中に含まれているたんぱく質が変化し白く濁ってしまいます。
白内障の症状
水晶体の濁り方やスピードは個人差や発症した原因によって違いがあります。
自覚時始めた多くの方が感じる症状としては、“光を眩しく感じる”“視力の低下”“視界がかすむ”といった症状があります。
そして年齢による白内障の場合、本来は水晶体の中にあるたんぱく質が少しずつ白く濁っていくことや水晶体の周りから白く濁っていくため最初は自覚症状はほとんどありません。
ですが、アレルギーなどの病気からなる白内障や外傷を負ったために発症した白内障は急激な視力の低下に加え、水晶体の中心から急激に白く濁ることがおおいため発症後すぐに気づき受診し、診断を受けてからの手術までの時間も早い傾向にあります。
実際に私が白内障になったときに感じた症状としては、始めは「なんか見えにくいな…」という違和感から始まりました。
違和感を感じてから、一か月後には右目は常に白いファイルを一枚挟んでみているような感覚で、左目で補わないと目の前の物も認識できないほど白く濁ってしまっていました。
そして、診断を受けた時には「いつ手術する?」「手術するしないじゃなくてするしかないよ!」と先生に言われたのを強く覚えており、診断から2か月後に手術を受けました。
白内障の種類
先天性白内障
生まれつき水晶体が濁ってしまっている状態を言います。
これは、遺伝的なものと、母親の胎内にいるときに母体が風疹にかかるなど何らかの原因によって発症すると言われています。
後天性白内障
老人性白内障
加齢や長年紫外線を受けることにより徐々に白くなり視力の低下が起こること。
80歳以上ほとんどの方が発症していると言われています。
併発性白内障
「ブドウ膜炎」、「網膜色素変性症」などの他の目の病気や「アトピー性皮膚炎」、「糖尿病」などの病気が関係して発症する場合があります。
特に、「アトピー性皮膚炎」によって起こる白内障の原因と考えられているのはアレルギーによって起こる目のかゆみから目を掻いてしまったりこすってしまったりしてしまうこと、顔をたたいてしまうことが考えられています。
外傷性白内障
スポーツや事故によって、目を激しくぶつけてしまったショックにより起こる白内障です。
ステロイド性白内障
リウマチや膠原病、アトピー性皮膚炎などで長期間大量にステロイド剤を使用した副作用によって発症する白内障のことを言います。
私は、この中でアトピー性皮膚炎が原因となる併発性白内障でした。
白内障の進行過程
白内障の進行過程は「初期白内障」「成熟白内障」「過熟白内障」3つに分けることが出来ます。
初期白内障
初期のうちは、自覚症状がないため検診で分かることが多いです。
また、水晶体は中心に「核」その周りに「水晶体皮質」外側を「水晶体嚢」という3つの部分から出来ていて、自覚症状の現れ方には水晶体の濁りが生じる場所によって変わってきます。
皮質白内障・・・水晶体の皮質から白く濁っていきます。老人性白内障に多く、外側から濁ってくるため明かりなどを眩しく感じる症状が現れますが、視力の低下には大きく関係してきません。
核性白内障・・・水晶体の中心にある核が濁ってしまった状態です。核全体が白く濁るため暗いところで物が見えにくくなります。
後嚢下白内障・・・水晶体嚢の後面が白く濁る状態を言います。白く濁る際、中心部がまだらに濁ってしまうため急激に視力の低下を起こしてしまいます。併発白内障やステロイド性白内障に多く進行もとても速いのが特徴です。
この時点で、日常生活に支障が出てきていれば手術という選択をすることがあります。
成熟白内障
先ほど、初期白内障でお話した濁りが始まる3つの部分のすべてが進行した状態を言います。
視力はほとんどなく自分の手の指も認識できない、明暗ぐらいしか分からない状態となります。
外から見ても、水晶体が白くなっていることがわかります。
過熟白内障
成熟白内障が進行し、水晶体が溶けてしまった状態を言います。
「緑内障」や「ぶどう膜炎」といった白内障以外の目の病気も合併症として引き起こしてしまうこともあります。
白内障を予防しよう
ブルーライトや紫外線から目を守ろう
特に紫外線は、日焼けという肌にダメージを与えることで知られているB波が水晶体中のたんぱく質を痛めてしまい白内障を発症してしまうと言われ、長時間強い紫外線をあることは白内障の進行を速めてしまうとも言われています。
そのため、外出時はサングラスや帽子、日傘を使用して目に紫外線が長時間あたらないような工夫が大切です。
私は手術後サングラスを先生に進めていただきましたが違和感や恥ずかしさから続きませんでした。
なので、帽子や日傘を使用して予防しています。
酸化ストレスを減らそう
白内障の原因に、酸化ストレスが大きく関わってきます。
この酸化ストレスは、大きくは加齢によって体の中で発生するため、適度な運動やバランスの取れた食事を心がけ酸化ストレスを過剰にためこまず、そして抗酸化能力を引き出す成分を含む食べ物をとることが白内障の予防につながります。
そして、睡眠不足や喫煙、脱水状態も酸化ストレスを体の中に蓄積させる要因となるため注意が必要です。
抗酸化作用のある成分として、ポリフェノールやビタミンC、ビタミンEと言われ、高い抗酸化作用があるものとしてルテインとゼアキサンチンをとることもおすすめします。
このルテインとゼアキサンチンは私たちの体内では作ることが出来ないため多く含む野菜などで補う必要があります。
多く含む食材の一例として
ポリフェノール:ブルーベリー(ルテインと一緒に摂取することがおススメ)
ルテイン:ほうれん草、ブロッコリー、小松菜、レタス、ニンジン、トウモロコシ、カボチャ など
ゼアキサンチン:ほうれん草、ブロッコリー、トウモロコシ、パプリカ、マンゴー など
摂取量の目安としては
ルテイン:1日当たり10㎎
ゼアキサンチン:0.2~0.9㎎
かゆみのコントロールをして叩かず、こすらず、掻かない生活をしよう
アトピー性皮膚炎の方は、どうしても痒みが我慢できず掻いたり、叩いたり、こすったりしてしまうこともあると思います。
ですが、叩いたり、こすったり、掻いてしまうことで常に目に負担をあたえ角膜や結膜を傷つけ感染のリスクがあり、水晶体にもダメージを与えてしまいます。
かゆみが強く我慢が出来ないときには、医師に処方してももらった点眼薬で痒みのコントロールをしつつ掻かず、叩かず、こすらないようケアをすることが大切です。
最後に
今回は、白内障の種類や進行過程、症状や一般的な予防法をお話させていただきました。
手術を受けた私の経験や感じたこととして、
レンズを先生と相談させていただいた際、単焦点レンズと多焦点レンズの特徴を離してもらいました。
単焦点レンズは保険が適応されるため比較的安く手術を受けることが出来ます。ですが、10代や20代で発症してしまうと先は長いためより多くの範囲を見ることが出来る多焦点レンズを選択したいですよね。
ですが、多焦点レンズは保険が適応されないためお金がかかってしまいます。
私も、これからの生活を考え、多焦点レンズを選択しましたが高額なため迷いがありました。
私の場合は、先進医療がついた保険に入っていたためお金の面では安心材料となりましたがやはりその後も後発白内障や失明のリスクへの不安がぬぐえません。
一度発症してしまうと手術の費用や再発、失明の不安を抱えることになります。今回紹介させていただいたことが、病気の予防と自分の目で見える期間が長く続くようお役に立ちましたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
One thought on “白内障って何?”