認知症の予防やリラックスのため、高齢者施設では様々なレクリエーションを取り入れています。高齢者のレクリエーションには脳や体を使うレクリエーションやリラックスするためのレクリエーションと目的や強化したいことによりさまざまなレクリエーションがあります。
今回は、私がレクリエーションでも取り入れていてご自宅でも行いやすく、身体を動かし身体機能を向上させ脳の活性化や認知層の予防にも役立つ「グーパー体操」をご紹介させていただければと思います。
目次
「グーパー体操」の効果
高血圧の予防
グーパー体操を行うことにより高血圧を予防することが出来ます。
高血圧の予防には、しなやかな血管を保つ必要があります。
このしなやかな血管を保つためには、筋肉を収縮させたり緩めたりする運動が大切です。
そこで、グーパー体操は小さい動きですがこの収縮と緩める運動にはとても効果がありそして習慣にすることで高血圧の予防が出来ます。
脳を活性化し認知症予防に効果あり
手先や体を使う「グーパー体操」の動きは普段使わない脳の部分を刺激し次に「グー」を出すのか「パー」を出すのかを常に考えていないとできない体操のため脳の活性化や認知症の予防につながります。
グーパー体操をやってみよう
クーパー体操はリズムに合わせて「グー」と「パー」を入れ替えていく体操です。
➀基礎編
右手は「パー」にし手を前に出します。左手は「グー」の形にして胸に当てます。
次に、「はい!」という合図に合わせて右手を「グー」の形にして胸に当て、左手は「パー」の形にして前に出します。
これをリズムに合わせて繰り返し行うことがグーパー体操の基本です。
②アレンジ編
グーパー体操の基本は比較的簡単に出来る方が多くおられます。
簡単そうと感じた時に行うのが「アレンジ」に挑戦してみてください。
例えば、グーパー体操の基本では前に出す手が「パー」で胸に当てる手が「グー」でした。その「パー」と「グー」を入れ替えてみます。
入れ替えただけで難しさが格段に上がり、繰り返しているうちにリズムから遅れたり「パー」と「グー」が入れ替わったりしてしまいます。
難しくなる理由は簡単で、私たちが日常的に行っている動作にあります。
例えば、転びそうになった時や何か物を取ろうとしたときの前に出した手の形はどうですか?
「グー」ではなく「パー」ではないでしょうか?
とっさにいつも行っていることは簡単でも少し変えると難しさは上がります。
その他のアレンジとしては…
・手を入れ替える前に手拍子をする
・手を入れ替える前に太ももをたたいてみる
・足踏みをしながら手を入れ替えてみる
など「グーパー体操」の動作にもう一つ動作を追加します。
これは、デュアルタスク(二重課題)または「ながら作業」とも言われています。
このデュアルタスク(ながら作業)は認知能力を高める方法の一つとも言われ、より認知症予防の効果が期待できます。
レクリエーションでの実際
私もレクリエーションを行うときにこの「グーパー体操」を行っています。
その時のご利用者様の様子は、基本から応用と進んでいくと「難しい…」「あれ?」と手がわからなくなるとこんな風にいわれる方が出てきます。そんな時は、テンポをゆっくりにしてみたり、前に出す手は「パー」のまま手拍子や足踏みを取り入れてみると無理なく行えると思います。「グーパー体操」をしている間や終わったときの利用者様から「楽しかった」と笑顔があったのも印象的です。
「グーパー体操」は続けることが大切です
あまり難しくしてしまうと続けることが出来なくなるため少し難しいくらいを目指すといいと思います。
また、応用をするときはまずゆっくりなテンポから初め出来るようであれば少しずつテンポを速めていくのが良いと思います。
そして一番大切なのが「体操を楽しく出来ること!」だと思っています。
「楽しかったね」「またやろうね」とお互いに話せる体操が一番です。
この「グーパー体操」が当てはまれば、ご家庭でもぜひ取り入れてみてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。