今回は、内服の管理をご自身でしてもらうための工夫についてお話させていただこうと思います。
目次
内服管理が難しいのは?
認知症の方と限定せず、年齢を重ねていくと色々な病気にかかってしまうことがありお薬の量が増えてしまいます。
指先を動かしにくくなりお薬を落としてしまう
認知症から飲んだことを忘れてしまう
お薬の必要性を理解してもらいにくい
などの理由から、お薬を飲めていなかったり、忘れてしまい重複して同じ薬を飲んでしまったり、お薬を飲んでもらえていなかったということになってしまいやすいです。
お薬を飲むための工夫
お薬が飲めたか、24時間そばで見守って飲んでいただくことはご自宅でしたらとても難しいことが多いと思います。
そこで、お薬を飲めたかの実際に行っている確認方法や飲み忘れのないようにサポートが大切になってきます。
お薬の一包化
お薬を、お薬のシートから何個も出して飲むという作業は手先が動かしにくくなった方にはとても難しい作業となります。
また、一包化され一つの袋に入っていると飲み忘れの予防になります。
そして、一包化することによってお薬をシートのまま飲んでしまうという事故を予防することにもつながります。
いつもお薬をもらっている薬局の薬剤師さんにご相談いただくと一包化出来る薬と出来ない薬を教えてもらえますし、一包化の対応もしてくださいます。
お薬カレンダーやケースに入れて保管する
一日分や一週間分に分けて保管することは、目で見てすぐに飲めているのか確認することが出来ます。
デメリットとしては、毎日や一週間に一度お薬をセットする人が必要になるということです。
少し手間に感じてしまうこともあると思いますが、認知症の方にとって説明を受けて行うよりも目で見て繰り返し確認できることで理解しやすいという特徴があります。
そのため、目で見て飲んだか飲んでいないか確認できるお薬カレンダーやケースに入れることは認知症の方の理解につながります。
箱をつくって利用する
手先が動かしにくくなり落としてしまう方に対して、お弁当に使うカップや折り紙で箱を作ってまずその中にお薬を入れるようにして落とさないようにさせていただいたことがあります。
朝・昼・夕で色を分けたり一緒に作ることでご本人様に丁度いい大きさなど知るきっかけになっていました。
お薬を飲むタイミングで電話や見やすい位置にメモを置く
離れていても、「お薬飲んだ?」と電話をすることやご本人様が見やすい位置に「お薬飲めましたか?」と書いてメモを置いておくことでご自身でものんだかの確認が出来、飲み忘れの予防になります。
薬剤師さんの指導を受ける
薬局で管理してもらう方法や訪問してもらい管理してもらう方法があります。
お薬を薬剤師がご自宅に届けてくれて、残薬などの内服の状況などを把握し、医師と情報を共有することが出来ます。
また複数の病院にかかっておられる方に対しては、お薬の飲み合わせや副作用が起こっていないかご本人の状況も観察してくださいます。
そのうえで、適切に服薬が出来るよう、工夫や指導も行ってくれます。
訪問介護やデイサービスを利用する
ご本人様がどうしても飲み忘れてしまう、ご家族様が日中ご自宅にいないなどの時には訪問介護やデイサービスの利用をして飲めていることを確認してもらうようにします。
お薬を飲んでくれない
お薬に対して、「毒を盛られて」と感じてしまうことやお薬に対する理解が認知症によって出来ない状態の時など飲んでもらえないときがあります。
また、お薬の苦味や飲み国血やらが弱くなったことも内服が出来ない状態になってしまいます。
内服が出来ない「内服拒否」についてはこちらのブログでもお話させていただいています。
最後に
今回は、服薬管理についてお話させていただきましたがいかがでしたか?
お薬をきちんと飲むことは、認知症の進行やその他の病気の治療にも大切になってきます。
ご本人様やご家族様にとって一番いい方法が見つかりますように。
最後まで読んでいただきありがとうございました。