一年を通してウイルスによる感染症は発生していますが、冬場は特に流行してしまいます。
冬場に注意が必要な感染性胃腸炎の原因の一つである「ノロウイルス」に感染してしまうと、感染した周りの方にも影響してしまう危険性があります。
小さいお子様や高齢の方は特に気を付けたいノロウイルスによる感染症。
流行る前に、ノロウイルスを正しく知り、対処方法を理解して感染を広げることが無いように、今回はお話させていただこうと思います。
目次
ノロウイルスとは
ノロウイルスは、11月から3月にかけて感染性胃腸炎をおこします。
ウイルスの中で少量(数十個から100個程度)でも感染してしまうノロウイルスは、潜伏期間も12時間から24時間と早く、ウイルスの中でも感染力がとても強いため、予防や感染を広げない対策をすることが大切です。
感染経路としては、汚染された食品(カキなどの2枚貝など)、人の手、物、衣服などや感染した人の吐いたものや下痢をした便を方図ける際にウイルスを吸い込んでしまい体内に入ることで感染します。
また、下痢や嘔吐の症状がなくなった後も、1週間から10日間、長いと1か月間少量ですがウイルスが体内から便と一緒に外に出ていることがあります。
症状とは
ノロウイルスが体の中に入ると、小腸の粘膜で増殖し、胃の動きを弱めてしまうため、主に「腹痛」「下痢」「吐き気」「嘔吐」の症状がおらわれます。
通常1日から2日で症状は治まりますが、水のような下痢が一日に数十回も見られることやまた、嘔吐もあるため脱水にならないように注意が必要です。
脱水にならないように水分を補給することが大切になりますが、気持ちが悪かったり実際に吐いている時には中々水分を補えないことがあり、その時には点滴によって補うことも必要となります。
まずは、飲み物から補いますがスポーツドリンクなどの甘い飲み物による水分補給には注意が必要です。
甘すぎる飲み物を取りすぎると、気分が悪くなってしまうこともあるからです。
スポーツドリンクで水分を補うときには、水で薄めて飲むことや少しお値段はしますが、OS1などの経口補水液を選ぶことをおススメします。
ノロウイルスに感染しない、拡散しないために
ノロウイルスに感染しない、拡散しないために一番重要なことは日頃からの感染対策です。
また、感染してしまったときには吐いたものなどをウイルスが拡散しないように正しく処理することも大切となります。
日頃の感染対策
〇帰宅時、食事の前、トイレの後の正しい手洗いとうがい
〇十分加熱した(85℃で1分以上)食品を食べるようにする
〇キッチンや調理器具、共同で使用している場所の消毒をする
感染してしまった方が吐いてしまったときの対処方法
嘔吐物から半径2mは見えていなくてもウイルスが飛んでいる可能性があるため準備をしてから処理していきます。
〇物品を準備する
・使い捨ての手袋(3組)、使い捨てのマスク・ガウン(1枚)、足袋用のビニール袋またはシューズカバー(2枚)
・次亜塩素酸ナトリウム、ペーパータオル(20枚ほど)、ビニール袋3枚
*あらかじめ、ペーパータオル半分ほどはビニール袋に入れ次亜塩素酸ナトリウムに浸しておくとスムーズに処理することができます。
〇マスク→エプロンやガウン→手袋(2枚重ねてつけておく)の順番に身につけていきます。
足にビニール袋(シューズカバー)をつけておくことで、処理時にウイルスが付着してしまっても取って捨てることで拡散予防になります。
〇2mほど離れたところから、嘔吐物に向かって次亜塩素酸ナトリウムに浸したペーパータオルで拭いていく。
〇外から中心に向かって吐物を乾いたペーパータオルで静かに取り除き、ビニール袋に入れる。
〇一枚目の手袋を外し、ビニール袋に入れてビニール袋の口を結ぶ。
*この時、ウイルスか空気中に舞ってしまわないようにするため、ビニール袋の空気は抜かずに口を結ぶ。
〇嘔吐物があった場所に、次亜塩素酸ナトリウムに浸したペーパータオルで湿布をする。
〇嘔吐物の中心から2mの範囲を嘔吐物に向かって次亜塩素酸ナトリウムに浸したペーパータオルで拭いていく。
〇ペーパーを中心部に集めてビニール袋に入れ、足袋→手袋→ガウン→マスクの順に外しビール袋に入れ先ほどと同じように口を結ぶ。
*ガウンや手袋を外す際、外側を触らないように、内側に丸め込むように静かに脱ぎましょう。
〇感染予防のために、手洗いうがいをしっかり行う。
嘔吐物を処理する際には、換気も行うことも大切です。
最後に
今回は、ノロウイルスについてから拡散しないための嘔吐物の方法についてお話ししましたがいかがでしたか?
感染しないための予防はもちろん、感染してしまったときにご家族様や周りの方にうつさないように正しい処理をすることも大切です。
今回のお話が、少しでも皆様のお役に立ちましたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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