私が働く施設ではクラブ活動として、書道や生け花、手芸クラブを行っています。
その中で今回は、週に1回行っている生け花についてです。
生け花は、私が働く前から行われていたのですが始めは好きな人がいるから行っているのかな?と思う程度の認識しかありませんでした。
今回、調べてみて感じたことや実際をお話しさせていただきます。
目次
生け花について
生け花は現在生け花療法(フラワーセラピー)ともいわれ他施設でも認知症の治療で行われています。
生け花療法の目的は、「認知症高齢者の方が、より豊かに、その人らしく生き、幸せだと感じる過ごしていくこと」とされています。
また、生け花療法は結果ではなく、「生け花をしている工程」が大切とされています。
お花を生ける工程には、お花の香りを感じる、お花の長さや質感を手で触って感じる、お花の色や形を目で見て観察する、ハサミでお花を切る音を耳で聞くなどがあり、これらは五感(脳)への刺激となり認知症の方へのケアではとても重要とされています。
お花は見た目も綺麗で、香りもよく、温もりを感じることが出来ると言われており、生け花を実際に行う認知症の方だけではなく、介護を行なっている方のストレスの軽減などにも良い効果があります。
実際、生け花をしている時間は実際に生け花をされている利用者様も周りで見ている利用者様も介護を行うスタッフやご家族様も皆ん笑顔でお話されています。
生け花をしている時の様子
生け花をしている利用者様はとても集中して行っており、「この花はここのほうがいいかな?」、「ここにさしたほうがきれいかな?」、「この花、少しトゲがあるね」、「良い匂いね」とお話しされながら行われています。
用意が出来るお花の種類や数は決まっているため多くはありませんがその中から、お花を選ぶ・お花を触る・お花を必要な長さに切る・お花をどこに生けるか考える・お花を剣山に挿すという一連の動作が大切となります。
わたしの働く施設では、行う日により種類が決まっていますし用意が出来るお花の数も決まっているため、少人数の利用者様に行っていただきます。
そのため、生け花をしているところを見たほかの利用者様からも、私もしたいと言われることも多くあります。
お花の数や利用者様の人数は増やせないため、次回優先的に声掛けをさせていただくなどの対応をしています。
生け花を飾ることで起こる効果
生け花は、実施した利用者様だけでなく生け花を飾った後にも他の利用者様の心にも良い影響を与えてくれます。
生け花を見た利用者様からは、「この花はいい匂いね」「綺麗ね」「この花はなんていう名前なの?」との質問が上がりますし、それを聞いた生け花を生けた利用者様やお花に詳しい利用者様からは、「この花は○○というのよ!」、「良い匂いよね」などコミュニケーションのツールにもなります。
また、介護スタッフから「このお花は、○○さんがいけてくださったんですよ」との言葉かけから、「すごいわね」、「どうやって生けたの?」、「上手やね〜」と生け花を見た方から笑顔が溢れます。
また、この言葉を聞いた生け花を生けた利用者様からは「ありがとう」、「このお花、綺麗でしょ」、「私はこの花が好きなの」と生き生きとお話されているように感じます。
まとめ
お花を生ける工程は”五感”の刺激、すなわち”脳“への刺激を期待でき認知症のケアにはとても重要となります。
また、生け花を生けた利用者様の変化としてその後のコミュニケーションの際生き生きとされており、安心感や居場所を見つけられているように感じます。
生け花とまでいは出きなくてもお花を飾り、匂いを感じ、触ってみる。
また、介護を行う方と認知症の方がお花について話してみる。
このことで、双方に良い効果が見られるます。
介護の中に取り入れて見てくださいね。
最後まで読んで頂きありがとうござます。