「ご飯まだ?」「何も食べてない!」さっきたべたばかりのこの言葉への対応は?

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「ご飯まだ?」「何も食べてない!」さっきたべたばかりのこの言葉への対応は?

認知症の方の中には、食事をしたばかりなのに、そのことを忘れてしまい「ご飯まだ?」「昨日からご飯食べさせてもらってない!」といわれることがあります。

この言葉は認知症の軽度から中期にあらわれる症状です。

また、脳の機能も落ちてくると、満腹感も感じづらく、いくら説明しても理解してもらうのは難しくなります。

今回は、「ご飯まだ?」「ご飯を食べさせてもらえない!」と訴える認知症の方への対応をお話しさせていただきます。

「さっき食べたでしょ!」は逆効果です

「さっき食べたでしょ!」や「今はご飯の時間じゃないですよ」と叱っては逆効果になります。この言葉は、認知症の方を傷つけ、余計に「まだ食べてない!」と興奮させてしまいます。また、きつい口調はご本人のプライドも傷つけてしまいます。

ですが、「食べさせてもらっていない」と何度も言われると、まるで虐待していると思われるのでは?と感じご本人にイライラしつい怒ってしまいますよね。

ですが、冷静に対応することが大切です。

「いま準備していますからね」と声をかけてみる

優しく話しかけてみてください

「いま準備していますからね」などと声をかけると、納得して安心してもらいやすくなります。満腹中枢はたべものをみて、味や匂いを感じることで満たされるのですが、これらの記憶が失われてしまうため満腹にならずお腹が空きやすくなります。

お腹が空いている時には、しっかり噛む感覚が持てる食べ物で空腹感を紛らわせるとよいと思います。

私が働いている職場では、ご家族様に持参していただきナースステーションでお預かりしたお菓子などを提供させていただくこともあります。

その時は、「食事の準備にもう少し時間がかかるのでお茶とお菓子でも食べて待ちませんか?」とお話しし温かいお茶とお預かりしたお菓子を提供させていただいています。

ですが、時には寂しさを訴える代わりに食事を持ちだしている場合もあるため、話し相手になること、散歩に一緒に出掛けてみることも大切です。

食べた事実を見えるかする

ご馳走様です。

認知症の方も、物忘れが進行しているとはいえ、断片的に覚えていることもあります。食事をした後に、確認作業をすることで、納得してもらえる場合もあるため試していることをおススメします。

実際に行っている一例として…

・食べ終わった食器を残しておいて、ご本人様に確認してから下げる

・チェックシートを作成し、食事が終わったらサインをもらう

といった方法です。

毎回、ご飯を食べた後にこのような作業を行うことで「そうだ、食べたんだ」と納得していただけることもあります。

他の話題を振って、気をそらす

他のことで気をそらすことも有効だと考えます。

この時に重要なのは、本人の訴えを否定しないこと。

「お腹が空いたんですね」といったん受け止めたうえで、「お食事の用意が出来るまでお話ししませんか?」「テレビを見ませんか?」などその方が興味のあることをお伝えするようにしています。

最後に

楽しいね

「ご飯を食べていない」との訴えは、何度も訴えてこられることが多く「さっきも言ったのに…」と介護者もしんどくなりと思います。

また、過食の状態の時は冷蔵庫から食べ物を出しお腹を壊してもどんどん食べてしまうこともあります。

その行動の本質には不安や寂しいという気持ちが隠れていることもあります。

ご本人様と昔話(仕事や趣味)などを交えてよく話してみることから初めてみてください。

一緒にいろんなお話をしながら笑いが提供できれば安心にもつながります。

そのうえで、症状のためお腹が空いていると感じた時には空腹がまぎれる対応をしていただくことが大切だと感じています。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

はじめまして! 看護師9年目のhimawariです。 障害者福祉施設→産婦人科→小児科と経験し、現在は介護老人保健施設で働いています。 日々、利用者様やご家族様との関わりから教えて頂いたことなどを交えてお話しさせて頂ければと思います^_^ そして、介護に関してまだまだ未熟な私の成長にもお付き合い頂ければと思っています。 よろしくお願いいたします。

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